人生

やっていきましょう

1日目

自尊心と決断の習慣を持続させるためにいくつかのノルマを課すことにした。読書の習慣、外出の習慣、記録の習慣だ。これらは自尊心を高めるうえで欠かせない。読書は自らの頭に潤いをもたらす。外出は血流を促して気分を高める。記録は習慣を持続させる。これらを習慣づけることで生活リズムが整ってくるだろう。

加えてネガティヴな発言を慎み、自分の好きなことを必ずひとつ行い、意識的に自尊心を高い状態をキープすることも目標にした。これは自分の悲観的な思考を抑え、自らのポジティブな感情に率直でいられるようにするためだ。茶番じみているが、自分の感情に耳を傾けることを意識しなければ、すぐ前の状態に戻ってしまう。それでは決断した意味がない。とりあえず1週間は経過を観察することにした。

習慣は生きるうえで欠かせないものだ。習慣作りの必要性を感じたのは自分の特性を見つめ直したからだ。自分には3つの弱点がある。思いつき、持続しない、忘れっぽい。この3つを克服しなければ自尊心を維持できないだろう。

思いつきは自分の生きる原動力だった。何かを思いつけばその実現の筋道が鮮明に見えた。ただし思いつきから生まれたことでなければ何もできない。そして思いつきもそう長持ちしない。自分は飽きっぽい。それゆえいついかなるときも物事を持続することができない。そして別の思いつきが始まったら前までやっていたことはすぐに投げ出してしまう。それが興味を引かせるものなら前のことはもう忘れてしまう。逆に興味を引かせたら10時間でもそのことだけを考えられる。1日経てばもう忘れてしまっているけれど。

この刺激と集中だけで生きられたらどれほど良かったか。しかしそれを待っていたら自分は苦しくなる一方だ。これの厄介なところは自分でそのきっかけを選べないということだ。つまり思いつきの発生は偶然に左右される。偶然に頼るということがどういうことか想像してほしい。自分の自尊心は偶然により高められ、偶然により貶められるのだ。そして大半の場合、自分は自分を貶めている。あの思いつきがもたらす甘美の味、経路が見えてすべてがうまくいくという万能感を知っているからだ。こんなことでは社会に適応できない。経路は正しいかもしれないが、成功には実行と継続が必要なのだ。自分は思いつきのギャンブルから足を洗う必要がある。頼るにしても、自分がコントロールできる確かな範囲は手元に確保しておくべきだ。

今日のノルマは達成した。簡単どころか、自分に褒美まで与えていいのかと謙遜したくなるくらいだが、これで良い。目標は正のフィードバックを習慣づけること。そしてインプットを日々行い何をしたいかはっきりさせることだ。初日から躓いていては困る。1日を終えて思うのは概ね満足といったところだ。これなら明日もやれそうだ。