人生

やっていきましょう

124日目

久々にゲームで感情的になった。オンラインで負けが続き何度やっても勝てないので激高した。はじめは「あれ?」という言葉から始まり、次第に「勝てねえんだけど、勝てねえんだけど」というぼやきに変わり、最後には「はああああああああああ???????」という叫びになった。夜中の3時だった。

知人とスマブラをして万全の対策を前になす術もなく連敗したことが原因だ。ある程度自分の勝ちスタイルというものを確立しつつあったので、急にそれがうまくいかなくなるという現実を受け入れられなかった。それで臆面もなく喚きたてたのだが、案外そういう時は、自分で致命的な弱点に気づいていないか克服できていないという場合が多い。

知人とはもう4か月以上も対戦しているので、野良戦とは異なり、自分の攻め方の傾向が学習されている。そのため相手の攻め方が変わらないのであれば、次に相手がどう攻めてくるかというのは容易に想像でき、その先を読んで反撃するというのを繰り返せばあっという間にダメ―ジが蓄積されてしまう。これが小回りの利く軽量キャラであれば見抜くのが難しいが、動きの鈍い重量キャラになるとどうしても動きが分かりやすい。

今回自分の敗北を受け入れられなかったのは、今まで自分のやり方でうまくいっていたからだ。野良戦では大抵勝てていたし、トーナメントで何度も優勝した。それが通用しないということは、相手が相当の手練れかと思ったのだが、今度は逆に、知人は野良戦でまったく勝てないという。そういうわけでますます理解が及ばなくなり感情的になってしまったということだ。だが冷静に考えてみればわかる。知人は長い時間をかけて自分のスタイルを忠実に観察し、対策を打ってきた。自分は何も変えていない。ただそれだけだ。

今回のイライラなどは一晩寝ればすぐ収まる話だ。だがふと今回の経験は現実の問題として認識すべきことだと思うようになった。人間が真に自分自身に懐疑を抱き、改善を迫られるのは、今までの自分のやり方が通用しなくなったときだ。うまくいっている時ではない。うまくいっている時に自分を反省し戒められる者は稀だ。そういう常に反省するという態度もまた、何か別の失敗から学び得たことではないだろうか。

読みが浅い人間は、自分のように、妥当なやり方を習得してもそのやり方を修正する労を惜しむ。自分の今のやり方がうまくいくなら、わざわざ変える必要性がないからだ。やり方を変えるというのは多大な労力をかける。新しい方法を模索するよりも今までのやり方を惰性で維持する方が労力をかけずに済む。だからうまくいけば味を占めてそこで成長が止まる人が多い。

まさか自分はそうでないだろうと思っていた矢先、自分こそがそうした人間の典型であったということが今回明らかになった。だが自分は同時に、現実の方で今までの失敗から行動を改善しようと努力している。その結果様々な認識や行動が修正され、物事がうまくいくことが僅かにあった。

これらのことから何が言えるか。自分は他の人間達と同様、自分がそれでうまくいっていると思われるやり方を惰性で維持する傾向にある。しかし一方で、それらの問題点というものも今回身に染みてよくわかっている。そこで自分は2つのことを学習した。ひとつは自分の驕りが致命的な敗因になる場合が多いということ。もうひとつは自分の認識や行動は常に修正していく必要があるということだ。

この2つはスマブラのみならず、あらゆる場面にも言えることだ。今回の失敗からこれらの教訓を生かしていきたい。