1人になる時間を増やす。情報を遮断する。ネットやスマホから離れる。1人で考える時間を増やす。
自分は外界の情報にうんざりしている。多くの人間の多様な解釈に翻弄され続けるのが嫌になった。流れてきた外部の情報のひとつひとつに反応し、自分なりの考えを出すことに疲れた。
とにかく1人になりたい。他人と、情報と関わることをやめたい。悪意の有無などは問題ではなく、とにかく情報を断ちたい。
外部の情報が虚しいと感じていた。何かが発売され、何か事件が起こり、誰かが個人的な見解を述べ、誰かが趣味を振り撒き、愚痴が流れ、「面白い話」が話題になり、どうでもいい公私の宣伝に付き合わされる。
その都度自分の心の無関心を誤魔化そうとしてきた。さもなければ、自分に残された僅かな社会性を放棄することになるからだ。
だが事実は、もうずっと前からほとんどの興味が死んでいた。自分の生死に関わる問題以外は、余裕のある人間たちの享楽としか思えなくなっている。何を見ても他人事のように感じる。だからずっと死んだ関心を抱えて、それでもなお自分が社会的人間であろうと努め、ただここにいる意味が分からなくなっている。
他人は何も悪くない。自分の関心が死んだことが悪い。だからしばらく世間と離れる。関心を持ち続けることを強要する社会よりも、今の自分にはひとりでいる方が都合がいい。情報を遮断する。どんなに微細でも他人都合ではなく自分の都合で生きる。
