人生

やっていきましょう

648日目

多くの人間がランクマッチで上位Tierのレジェンドをピックする中で最下位のランパートを選び続ける理由は自己満足以外の何ものでもない。本気で勝ちたい人間にとって、こうした勝算のない不合理な選択はかえって邪魔になるだろう。しかし自分は選び続ける。

目的と手段が合っていないというのは自覚している。ランクマッチは本来ランクを上げるために少しでも勝率を上げる努力をしなければならない。だから毎回誰もが紋切り型のパーティ構成で手堅く勝ちに行こうとする。そういう人間ばかりがランクマッチに集まるのは当然だ。しかし自分は勝つためでなく、プレーの面白さを重視して敢えてそうしない。よりにもよって毎回最弱レジェンドを選んでいる。

これが本気で勝ちに行く、いわゆる連携必須のPTだったらそこまで馬鹿はやらないだろう。野良であることに救われている。野良の良さは誰が何を選んでも自由だという点だ。その分不確定要素が増え負けやすくなる。だがそこがまた面白いと思う。

とはいえ自分は負けるために戦っているわけではない。多くの人間が敬遠するランパートの可能性を模索するために戦っている。弱い分、仲間の野良とは常に連携しようとする。緊急避難ができない分、前線にあまり立たないようにする。エイムと立ち回りで出来るだけ足を引っ張らないようにする。何よりバリケードの貼り方に細心の注意を払う。

それでもやはり弱さを実感する。試合を動かすほどの力をこのレジェンドは持っていない。とくに出来るだけ先手を打ち常に移動し続ける前提のapexで、籠城前提の立ち回りをしなければならないというのは苦しい。籠城戦も決して強いとは言えず、グレネードで簡単に溶かされる。

しかし自分はランパートを選ぶ。スマブラのデデデのときもそうだが、弱小キャラで強キャラに勝とうとする時が一番盛り上がる。当然負け続けるのだが、負け続けた先に見える微かな独自性を掴んだとき、そこにゲームプレーの醍醐味を感じる。

強キャラで分かりきった勝利を反復することには価値を見出せない。しかしそれこそ安定して勝つためには必要な態度であることは言うまでもない。独自性の追求という自己満足と勝利のための確かな戦略はそう簡単に両立することはできない。しかし自分はその達成を目指して日々努力する。