人生

やっていきましょう

775日目

野良でダイヤ帯に到達した。最後の数戦は常に上位に食い込み何度も優勝してキルも稼げていたので簡単に600RPを貯めることができた。最後の試合は1位を勝ち取り、あっさりプラチナ帯を突破した。

ここまで来るのに1年かかった。自分は遅い方だったと思うが、あまり卑屈にならず、今はようやくダイヤに足を踏み入れたという純粋な喜びを素直に受け止めている。正直なところ感動よりも肩の荷が降りたという安心感の方が強い。自分が1浪して大学に受かった時もこんな感じだった。

しばらくapexを始めた時のことを思い出していた。あの頃から自分は大分成長したように思う。はじめてチャンピオンを取った時の動画を見直した。やはり動きは今とはまったく違う。

改めてダイヤ帯に到達することができた理由を整理する必要があると感じた。とはいえ勝者にありがちな自らの感動を反復するだけの雑な振り返りには出来るだけ陥らないようにして、これを見たプレイヤーがなるべく再現できるような文章を心がける(ダイヤ到達時の感想なのでプレマス帯から見れば雑な認識であるということは理解しておく必要があるだろう)。

まず大前提として勝負は運で決まる。どれだけ実力があってどれだけ計画を練っても負ける時は負ける。だからこれから書くことは不確定要素を減らし、安定してRPを稼ぐ方法になる。加えて補足をすると、自分の場合終始野良でランパートを使っていたが、不確実性を減らすためなら本来はどちらも避けるべきである。最上位Tierのレジェンドを使い上手い人とフルパーティで連携した方が安定する。しかしそれでも野良でプレーする、レジェンドにこだわってランクで戦うという人のために書く(とはいえ奇抜なものはなく、基本的にはネットで公開されているものの焼き増しである)。

apexでは基本的にふたつの能力が要求される。エイムと立ち回りである。エイムは目の前の敵に素早く照準を合わせ射撃を正確に当て続ける(単発武器なら一発で当てる)能力であり、立ち回りは刻々と変化する状況のなかで不利な状況を回避し有利な状況に自らを置き続ける能力である。どちらも重要だが自分は立ち回りをより重視している。なぜかと言うと有利な位置から不利な位置の敵と撃ち合う方が簡単に敵を倒すことができるからだ。

自分はプラチナ帯の中でもエイムは標準的なレベルである。しかし立ち回りに関しては少なくとも並のプラチナⅣよりは意識している自信がある。自分が抱いているプラチナ帯の印象として、味方も敵も撃ち合いは上手いが立ち回りが意識できていないということを感じる。だからリング収縮の時間になると、リングの外側では必ず乱戦が起こり、自分たちのチームがそこにいれば生き残れる可能性はかなり低くなる。逆を言えば立ち回りを意識できているチームは少ないので工夫さえすれば安定して上位には入ることができる。

立ち回りには2種類ある。平時の立ち回りと戦時の立ち回りである。

平時の立ち回りとはマップ移動の立ち回りである。第一リングの位置から最終リングの位置を予測し、最終リング付近の建設物をゴールとして、どのルートを選べばそこまで安全にたどり着けるかを考える。基本的には開けた方の弧からは大勢の部隊が来るので迂回して閉じた方の弧から入るようにする。例えばオリンパスで第一リングが北西に寄っていたとき、最終リングはドックか母艦になると予想できるので、開けた方向からタービン付近をまっすぐ突っ切るのではなく左右どちらか近い方の外周をアイテムを漁りながら移動して安全地帯の確保を目指す。このときレプリケーターや調査ビーコンを経由できると尚良い。

しかし移動中に付近で銃声が聞こえて来る場合がある。このとき意識するべきことが戦時の立ち回りだ。

戦時の立ち回りは今ここで戦うべきか、戦うとしたらどう戦うか、不利に陥った際にどうするか、という点を意識しながら動くことである。例えば銃声がして、接敵している部隊同士がこちらに気づかず撃ち合っているとき、自分たちが漁夫の利を狙うチャンスである。ただしリング収縮が始まっていたり、別の漁夫の利狙いがいるということに気づいていたり、あるいは今ここで戦うよりも先に優位な高台を確保した方が有利であると判断した場合は、今その乱戦にには加わらず移動を優先させる。

しかし急に接敵したときなど、戦わなければならない状況もある。そういう時はいかにして戦うべきかを考える必要がある。自分が最も苦手な立ち回りがこれだ。理屈では味方の近くにいて同じ敵にフォーカスを合わせるとか、裏取りを行って射線を増やすとか、ハイドして急襲するとか、どのタイミングでグレネードを投げて詰めるかなどを考えることが重要となるが、未だに自分の中でも分かっていないことが多い。咄嗟に対処してしまうことが多いが、なるべく行動する前に自分が有利な立ち回りをしているという根拠を持って行えるようにしたい。

戦時の立ち回りと同じくらい重要なのが退く立ち回りだ。不利な状況に陥ったらどうするべきか。不利な状況とは、味方がダウンされた、漁夫の利狙いが来た(もしくは近づいてくるのが見えた)、敵の急襲(特にレヴオク構成)が来た、あるいは長期的に接敵し漁夫の利狙いが来てもおかしくないと判断したときなどである。

この時自分は咄嗟に安全な逃げ道はないかを探す。大抵のマップは敵に挟まれることがなければ避難できるルートが用意されている。例えば滝つぼ研究所であればエネルギー貯蔵庫側からの坂道、研究所別棟側からの坂道、そしてジップラインを介した真下のタービン側からのルートである。3部隊が同時に滝つぼ研究所を攻撃してこなければ何かしら避難の仕様がある。

第一〜第二リングあたりだったらリング外も安全なルートのひとつとなる。敢えて外側に出て迂回をしながら逃げるという手もある。これは意外とうまくいきやすい。なぜなら敵はリング収縮の反対側を追うよりは早めにリング内の安全地帯を確保した方がいいと考えるからである。逃げるときに意識すべきことは、自分たちが今いる地点からできるだけノーリスクで避難できるルートを設定すべきだということだ。移動系レジェンドがいたら選べるルートが広がるが、そうでなければ限られた範囲の中で最善を尽くす必要があるだろう(この時注意しなければならないのは逃げながら戦うということを意識するということだ。相手に背を向けて戦い続けるのは相手にとってノーリスクで戦えることに等しい)。

ここまで意識できていたら立ち回りは十分できているように思う(安全地帯を確保するために部隊を倒して奪う、漁夫の利が来たら死ぬ気で一方を捌くなど攻めの立ち回りもあるが、それらを行える自信が自分にはない)。後はそれを踏まえて味方を先導するということが重要だ。

野良のプラチナにおいては誰かがリーダー役を務めることの重要性がおそらくどのランク帯よりも高い。なぜなら大半のユーザーがプラチナ帯に留まりRPを巡って争っているからである。そこにはレベルの高いプレイヤーもそうでない人もいる。上手い人が来れば良いが、前述したように大半は撃ち合いの基本はできているが上手く指示を出して立ち回れない人ばかりだ。自分がそうだったから分かることだが、そういう人は誰かが指示を出すのを待っているか、何も考えず何となくプレーをしているだけである。

彼らの曖昧なプレーに任せていたら、いつの間にか不利な状況に陥っていてやられるということになる。だからプラチナ帯のプレイヤーは味方に対して不満を抱きやすい。そして味方が雑魚だったから自分はダイヤに行けないのだと合理化する。自分もイラついてそう思ったことが何度かあるので否定はしないが、しかしそれは曖昧な意思決定を認めていた自分の非でもあるのではないか。味方が弱くても味方全員が頑張って良い立ち回りができていれば、キルポイントは稼げなくとも上位に食い込むことができるのではないか。あるいはもっと単純に、自分が味方の誰よりも強くなって、味方をカバーすれば良いだけの話ではないのか。

そう考えることで自分は自分が先導する立場に立つことの重要性を学んだ。経験を振り返るとプラチナⅡ以降から急に上がるのが難しくなる。それは野良で高い区分(ⅡやⅠなど)にいると優先的にプラチナⅣやゴールド帯&プラチナⅣのチームに振り分けられるからだ(確証はないがあくまで体感だ)。

おそらく野良でダイヤに上がるためには、自分が味方を先導できるくらい強いリーダーシップを持つ必要がある。そうしてはじめてRPは安定するのだ。初動を味方に任せない、ルート決めを味方に任せない。しかし味方は積極的にカバーする。味方に情報を伝え積極的に共有する。このように味方を重視しながら味方に期待しないこと、それが何より重要である。逆を言えば、それができなければエイムがプロ並みでもない限りプラチナⅡ以降にRPを盛ることは難しくなる。

自分は今回ゲームの立ち回りと自分がリードすることの重要性について書いてきた。立ち回りだけで何とかなるゲームではないが、少なくとも10位以内に安定して入れるようになるためには立ち回りは必須である。そこから勝負を仕掛けたりキルポイントを稼ぐきっかけを作ることができるのだから、わざわざ序盤や中盤で無理してキルを稼ぐ必要がないと自分は考える。

今後の課題はエイム精度の向上と接敵時の立ち回りをミスなく行えるようにすることだ。これができれば自分はダイヤ帯でも十分通用するだろうと思う。