人生

やっていきましょう

819日目

これまで所属の欲求というものに振り回されていたと感じる。大学選びから人間関係に至るまで、自分が何をしたいかではなくどの集団に属することが自身の尊厳に繋がるかということを優先してきたように思う。

今思えば実にくだらないことだが、当時の自分は自分では制御できないほどの自己否定に支配されており、外部からの確約された承認がなければ自分を肯定するきっかけを見いだすことすらできなかった。

自らの手によって否定尽くされた自己の尊厳を回復するために、自分の人生はいつのまにか所属による承認欲求の充足を目指していた。

だがそれでうまくいくわけがなかった。所属が目的となった時点で自分にはその先のビジョンが無いということを公言しているようなものだ。事実大学に入ってからというもの、自分は何をどうすればいいか分からず苦しんでいた。散々悩んで4年が経っても結局何も見出せなかった。

自分の人生の失敗は、自分が何で勝負していくかということを現実的に考えられなかったことだ。真剣に考えていたかもしれないが、それを不可能にするほどの自己否定を自分に浴びせ続けたことで目が眩み、自分はどう考えても生きている価値が無い人間でどうしようもない無能だとしか思えなくなっていた。そのため自分を生かす考えや方法を養おうという考えには行かず、既に完成されたものの恩恵に与りたいという甘えに唆されてしまった。

所属への妄執はただちに捨て去るべきだろう。ここの一員になると自分が大きくなったように感じるだとか、凄そうな人間がためになるような話をしているから自分はその近くに身を置こうと考えるのは愚かだ。そうした所属と承認の渇望に支配されるのは自己というものを持たず、持つ意思や能力さえ無いという証拠だ。

だがそうなってしまう人間の心理は理解できる。誰も答えを教えてくれない中で自分自身をも信じられなくなり、自分でない何かを拠り所にしたいと思うのは自然なことだ。

重要なのはそのことで盲目にならないことだ。あくまでも自分に焦点をあてることが重要だ。所属を目的とするのではなく、自分の目的のために所属する必要がある。他人のではなく自分の積み上げたものが自己である。その自己に従って自分の方向を見定める必要がある。