人生

やっていきましょう

1014日目

創作を長い間していると嫌でも自分の認識の浅さと向き合うことになる。物事を深掘りせず、上辺だけの思いつきを掠め取って出来たどうしようもない作品が終わることなく延々と生まれてくる。短編ならそれでも納得できるが、長編となると苦しいものがある。

これらは不安から書いたものではなく、認め難いが冷静に判断して自分で納得している傾向だ。経験が浅く思考に費やす時間が大きい人間というのは、どこも似たり寄ったりのものになる。自分も類に漏れずそうなっているというだけのことである。

不思議と最近の自分はこのことにあまり自己嫌悪を抱いてはいないが、以前よりも創作をしていることへの申し訳なさが強まった。自分ほどの浅い人間が作ったものに何の価値があるのかと疑問に思う。

裏を返せば価値あるものを生み出そうとして失敗していることにある種劣等感を抱いているということに他ならないが、自尊心が損なわれる恐れというよりは、場違いであるはずの自分がなぜ未だにここにいるのかがまったくよく分からないということを感じる。自らの自明性の喪失は今も尚続いているのである。

創作に以前ほどの興味はなく、創作には向いていなかったという確信が更に強まっているが、しかし7年を費やした目の前の不完全な作品はどうにか完成させなければならないという思いがある。それは自分の好みの問題ではなく責任を果たすということに対する自分なりの執着である。とにかく1日でも早く完成させて創作から離れたい。