人生

やっていきましょう

1086日目

自分が会話が苦手だと感じるのは、自分の思考を再現するのに適した表現方法だと思えないからだ。口頭でのコミュニケーションは反射的かつ流動的であり、自分の思考を適切に相手に伝達する余裕がない。それに自分の言葉が失言になりはしないかと考える余裕もない。そしてそれを楽しいと思えない。根本に人間不信があるからだろうか。

ところでこの自分の思考を再現できないことにストレスを抱えているというところに、自分の内向性が表れているように思う。つまり自分の関心の中心は自分が何を考え、どうそれが伝達されるかであり、相手との楽しい時間を共有するというのは二の次である。自分は他人を自分の思考の反響板、あるいは自分の思考を整理し異なる角度からの視点を与えてくれる機械のように考えており、それゆえ不完全な思考を伝達しなければならない会話は苦痛に感じるのである。

しかし会話とは真理を探究する場でも、洗練に努めた表現を試す場であるばかりではない。先にも述べたが、意思疎通を通じて自他の親睦を深めるという場でもある。そして大半の人間が会話に期待しているのは、どうやらこの側面であるらしい。