人生

やっていきましょう

1100日目

創作が新章に入ったことで開発が順調に進んでいる。創作で一番筆が乗るのはプロットを考える時だ。

第4章の方針も大方纏まってきた。以前第3章が最も物語として完成されていると言ったが、構想段階ではこちらも負けてはいないように思う。問題はそれをどう実現するかだが。

この章からは前回までの反省点に意識的になっている。例えばキャラクターの構成。以前まではキャラクターの性格を適当に考えていたが、今章からは彼らの性格を明確に、少なくとも自分の中で方向性を自覚できるほどには分かりやすくした。性格だけではない。その所属や属性についても面白くなるように設定を施した。これは第3章の三人組から得た着想である。

伏線の張り方やキャラクターを印象づける術についても工夫した。キャラクターのセリフが、誰が言っても同じようになるセリフではなく、それがそのままその人個人の思想を表すものになるようにした。

またセリフを書く際に、対話をする両者が互いの食い違いを完全に理解するまで議論を行わないようにした。これは自分の思考回路をすべてのキャラクターに当てはめたことによる。自分では自覚できていないかもしれないが、多くの人間は話の正誤ではなくただ文脈に従って感情交流を行っている。感情交流の模倣を行わない限り会話は機械的になり、回りくどいものになる。

次のことを意識する必要がある。すなわち、セリフにおいて省ける内容は極力省き、流れるような文脈を表現することに重点を置く。議論ではなく、登場人物の信念や価値観を実現するために、各々が動き回るものを描く。食い違いの解法は議論や対話ばかりではない。感情な不満、対立、時には殴り合いという形で解決に向かう場合がある。

これらの他にも様々な反省を活かしているが、数年前に書いたよく分からないストーリーよりは格段と面白くなった。確かに当時の第4章は完成されていたが、何が面白いのかさっぱりわからなかった。

理由は単純で、そもそも第4章でそのストーリーを進めなければならない必然性がなく、主人公たちが巻き込まれる抗争も何と何の対立なのかはっきりしないかったからだ(初めは「理性派」と「反理性派」の対立という、よくわからない話だった)。

これらのストーリーも自身の思いつきを時系列順に並べただけであって、それゆえ話に芯がなく、意味もなくただゲームを攻略するだけの話だった。

今回からはこうはならない。面白いかどうかといえばつまらない方かもしれないが、しかし最低限の要点を押さえ、一貫したストーリーになるようには努力したので、最低限他人には出せるものにはなっただろう。

初めは第4章がどうなるか不安だったが、良い切り出しができて良かったと思う。この調子で開発を続けていきたい。