人生

やっていきましょう

1139日目

ダイヤの余韻に浸るのも束の間、そのまますべてのRPを溶かしプラチナに降格した。そこまであっさりと負けたのはダイヤ帯からは敵が桁違いに強くなるからだ。

この帯では今までのやり方では通用しない。ほとんどがフルパーティなのか、明らかに口裏を合わせたような動きをしてくる。こうなると野良では歯が立たない。一瞬の連携の遅れが生死を分つからだ。

ダイヤからはプレマス混合マッチなのでプレマス帯のフルパーティがどっと参戦してくる。可哀想に、自分がプラチナに落ちるまで仲間になった味方は皆怯えて動きがビクビクしていた。誰も先導したがらず、遠くから申し訳なさそうにスナイパー武器を撃つだけだった。そんな調子で勝てるはずもなく、現役マスターに蹂躙され続け、一度もプラスにならずにプラチナに落ちた。

しかし最後の試合、降格保護をすべて使い果たして挑んだラストマッチ、何を考えたのかクリプトを使ってキルムーブを行うことにした。とにかく相手を攻め続け、積極性に漁夫の利を狙うことにした。とにかくヤケだった。結果は2部隊壊滅。序盤の漁夫の利、中盤の漁夫の利を立て続けに成功させた(その後すぐに負けて降格したが)。

この時初めて理解した。ダイヤ帯ではプラチナ帯のように戦闘を避けて動いていては勝つことができない。戦闘が起きていれば素早く漁夫の利を狙い、敵がいたら迷わず圧力をかける。とにかく好戦的であることが重要だと。当然退くべき時は即座に退き、死なないことが大事なのは言うまでもない。

一度ダイヤに到達したため、ここからブロンズに落ちてもダイヤバッジと軌道が貰えることが確定している。そのため残りの試合はリラックスして、半ばヤケになって好き勝手なプレーができる。そんなことを考えている最中、apexでフレンドを送って来た最近一緒にカジュアルを回している謎のフレンドから招待が来て、その知り合いと一緒にフルパーティでランクを回すことになった。最初二人はプラチナⅣとゴールドⅠでダイヤⅣの自分とはできなかったが、自分がプラチナⅠに落ちたことで一緒にできるようになった。

彼らの特徴は好戦そのものであり、カジュアルでも考えなしに激戦区に降りるような人間だった。しかしエイムと別の知り合いとの連携は自分より優れていて、戦闘ではまず下手な死に方はしないという安心があった。

自分はフルパーティでランクを上げるつもりはなかったが、既にソロでダイヤに達したこともあって残りは遊びだと割り切っていたので少しだけ3人でランクを回すことにした。しかしこれが想像以上のものだった。

とにかくキルは稼げるし、何度も上位に入り何度も優勝した。1.2時間回しただけだが、あっという間にダイヤに戻ってしまった。味方はピンを刺してくれるし次に何をしようとしているかがはっきり分かる。常に協力的な動きをしてくれるので不利になっても一瞬でカバーしてくれる。反対に自分が彼らをカバーしたり、EMPで詰める起点を作ってやったりもする。終盤近くに一度全滅に近い状況に落とされた時、ドローンを使って即座に蘇生、そのまま優勝したこともあった。

はっきり言って馬鹿らしいとしか思えなかった。野良での苦労は一体何だったのか。今回の一連の戦いで本当に野良が不利だということを理解した。本当にフルパーティは楽すぎる。野良サーバー、フルパーティのサーバーと分かれていない混合マッチである以上、普段の自分は彼らの養分でしかないのだ。

しかし野良であったからこそ、自分の今の判断力が養われているとも言える。強い味方と一緒にプレーし続けて、彼らを頼りに戦っているだけでは自分はずっと弱いままだっただろう。誰にも頼れない状況でストレスに晒され、ひとりどうすれば良いか考え続けた結果が今の自分である。やはり野良での苦労は無駄ではなかったと思う。