人生

やっていきましょう

1175日目

ある外人クリエイターのTwitterを最近フォローした。そのクリエイターは自分がやっていた海外のゲームの2次創作動画を作っており、おそらく界隈では最も有名なクリエイターの中の一人である。

彼の作風は初期と比べて大きく変化したが、ある種の狂気を演出しようとしているという点は変わっていない。彼の優れた点は単に典型的な「狂った映像」を演出しようとしているだけではなく、狂気の更に上の狂気を演出しているという点にある。我々は狂った映像を狂ったものというジャンルに当てはめて面白がる術を見出しているが、そうしたジャンルから外れた狂気を彼は演出しようとしている。したがって彼の最近の映像を見るたびにまったくナンセンスで面白くないという感情と、極めて独創的だという感情の間で揺さぶられることになる。

そんな彼のTwitterはどれほどの狂気で埋め尽くされているのかと思ったが、意外なことに彼自身はまったくの正常どころか、自分と同じように些細なことで悩んだり、誰かの作品を見て理解できるような面白がり方をする、ごく普通の人間だった。

このことは自分に、作者から作品が生み出されたのは事実だが、必ずしも作者の人格は作風から連想されるものではない、ということを思いださせた。また彼自身が常識的な感覚を持っていながら、あのような独創的な作風を演出できるということは注目に値すると思った。表現とは自分が思っているほど単純なものではないということを今日は自覚した。