人生

やっていきましょう

1200日目

自分が新たに始めたコンテンツが意外と面白かった。ストーリーがこれまでのものよりも完成度が高く、それに即したゲームシステムもユニークで興味を惹くものだった。

ストーリーは主人公が救難を求める手紙を受け取るところから始まる。送り主は雪山の奥地に暮らしており、行方不明の娘を探して欲しいと助けを求めていた。主人公が雪山にたどり着きテントを張っていると、崖の上から点在する集落のひとつが襲撃されているのが確認でき、急いで街の救助に向かっていく。

街を襲うモンスターを蹴散らした後、荒らされた街の復興を手伝っていると、突如巨大な吹雪が急接近しているという情報が入り、破壊された街では吹雪を越せない、またモンスターが襲撃したら勝ち目はないという判断から、救いを求めて住民総出で他の集落まで歩いていくことになる。

このストーリーの面白いところは、住民たちの結束が揺らぎやすく危ういという点にある。村長は常に合理的な判断を重視し、そのためなら多少の非情さは必要だと考える。住民たちを助けに派遣された騎士団の団長は、吹雪の突破に際しては長期に渡る体力の消耗こそ最も懸念すべきであり、そのために多少無理をしてでも早めに氷河を乗り越えるべきだと考えている。

一方で合理的な判断や目的達成のため以上に、住民の感情に寄り添うことに力を使うべきだと考える人たちもいる。主人公と親しくなる騎士や学者はこの部類に入る。また体力が乏しく無理はできない一般住人も存在する。

力による強行重視(A)、合理性重視(B)、信頼と感情重視(C)、無能(D)という4つのグループを抱えながら、主人公はリーダーとして住人を次の集落まで導いていく。この管理をゲーム上で行うのだが、これが斬新で面白かった。集団は自動で目的地まで歩いて行くのだが、途中でクエストが発生し、その対応次第で各グループの親密度が変化する。各グループが重視していることに理解を示せば親密度は上がり、軽んじられたと考えれば親密度は低下する。当然衝突することもあり、その状況から判断してどちらかの要望を切り捨てなければならないこともある。親密度が下がり続ければ士気が下がり、住人が次々と集団から離脱/脱落していく。

また氷河の突破に際し、食糧を適切に分配して行くことが求められる。食糧は有限であり、腹が空いたという要望にすべて応えていれば当然足りなくなる(という設定らしいが意外とそうでもないのか)。そのため食糧を我慢するか、分配するかという選択をしなければならない時がある。分配すれば親密度は上がるが我慢すれば親密度は下がる。また食糧の分配の際も、食糧(大)、食糧(中)、食糧(小)の3つを分配しなければならず、必ず1グループは貰えないことになっている。そのためここでも問題が起こり、分配の度にどこのグループに渡さないかを決めなくてはならない。

このシステムは画期的で面白いと思ったが、惜しいことに難易度があまりに簡単すぎる。選択肢にこれを選ぶとどのグループの親密度が上がり、どのグループが下がるかが明記されている。そのためよほどのバカでなければ誰でも正答に辿り着ける。また食糧の分配という微妙な匙加減を楽しむ要素も、簡単な補充クエストによって殺されている。

簡単でありながら延々と氷河を歩かされるので、ただ面倒だとしか思えなかった。おそらく難しくしすぎると途中で脱落する人がいるということを見越してのことだと思うが、報酬の装備のことを考えると、もっとそれに見合った難易度にできたのではないかと思うのである(ボス戦であれだけ理不尽なギミックを用意できる運営ができないはずがない)。

このクエストは半分到達したが、既に3時間を超えている。ペースは遅いが最後までやってみたい。