人生

やっていきましょう

自明かどうか、無意味かどうかは関係なく、あるひとつの妥当と思われている価値観が、そうでなかったかもしれない無数の可能性を押し倒して、いまここにあるということに感動を覚える。

自分は笑いについてよく考えるからその例を挙げるが、自分はいつも無数の笑えないネタを頭の中に飼っている。その中で偶然笑えるものが降ってきたら急いで釣り上げ、そのユニークな笑いを頭の中で評価する。

この種のユニークさが存在するということが奇跡のように感じる。他の有象無象を押し退けて、どうしてこのユニークな傾向が自分の心を惹くのか。あるいはなぜ、ほかの笑えないネタは自分の心を惹かないのか。

あるいは自分という存在が、大局的に見ればちっとも面白くないネタを吐くだけの自分が、なぜある種の笑いの傾向を追求し、無数のゴミを選別することが可能なのか。

考えれば考えるほど奇妙に映る。しばらくこの違和感について考えていた。