人生

やっていきましょう

自身の価値観が他人と一致しないことに不安がある。多くの人間が当然のように有している考えを自分が持っていないと孤独を感じる。自分はそれに耐えきれず世間と同じ価値観を持とうと努めたことがある。しかし結局のところ自分の本心ではそれを求めていないことに気づく。

自分は自分の支持しない価値観に無理矢理合わせることをやめる道を選んだ。その無理から自分が報われる未来が見えなかったからだ。しかしその代償に一層孤独を感じることが増えた。以来他人に媚びて擦り寄ろうとする衝動との戦いである。

孤独に対してどう向き合えばいいのか。おそらく孤独というのは、就寝前や休憩時など何もしていない時に襲ってくる。だから孤独を感じないほどに自分を忙しくするのはひとつの答えである。

あるいはコミュニケーションを試みるか。他人に声を掛けることで反応を貰う。自分はこれまで自分のコミュニケーションがあまり歓迎されていないことに苦しんできた。それは以前書いたように、自分にとって他人へのコミュニケーションとは相当に勇気のいる試みであり、絶対に報われなければならないと思い込んでいたからだ。しかし場数の少ない自分は当然のようにうまくいかず、自責感情に支配されることになる。

他人に対してコミュニケーションを試みるなら他人に期待すべきではない。自分は社会感覚に属さない異常者であるのだから、他人に期待するというのがおかしい。コミュニケーションは常に失敗して当然と考えるべきである。

普通の人間はその無個性さが弱点となり得るが、実際のところその平凡さには意思疎通の可能性が高いという利点がある。対して自分は無能でありながら非凡というどうしようもない人間であり、頭を使わなければ意思疎通は困難であると言える。

自分は話題のフックを複数用意しておき、他人が釣り針に引っかかるのをじっくり待つべきだと思う。ちょうどゲームの強化アイテムを出品してそれが売れるのを待つように。いつまで経っても商品が売れないからと顧客を責める商人はいない。売れないというのは相手の関心にヒットしなかったという事実を示しているにすぎない。だから自分は、他人に勝手に期待して勝手に裏切られたと思うべきではなく、自分の関心との折り合いをつけた上で、他人に関心を持って貰えるような話題作りを地道に行うべきだと思う。孤独が嫌ならばそうするしかない。