人生

やっていきましょう

あれから創作に行き詰った。何を作ればいいか分からなくなっている。

分岐Aの時には目指すべき方向性が明確に理解できていた。分岐Bも当然そのつもりでいたが、どうにも面白くなりそうな気配がない。

おそらく分岐Bの笑いに自分が慣れてしまったのだろう。今まで通りにやっていてはダメで、何か彼らのセリフに新しい要素を加える必要がある。

分岐B自体は画期的なものだと考えている。新しいシステムを導入し、ストーリーも奇抜でありながら筋の通ったものができている。問題はキャラクターのやり取りで、使い古されたパターンを何度も繰り返しているような印象を与えてしまう。新しい演出方法/対象を見出さなければならない。

また冷笑ピエロのキャラクター像が薄れてきているのが問題に感じる。今までは露悪を彼だけに担わせておけばよかったが、今では複数のキャラが固有の冷笑を見せている。こうした状況の中でこのキャラクターを再び洗練させるにはどうすればいいか。その答えを見出すことができれば話は再び面白くなるだろうと思う。

考えてみれば自分で自分の作品をつまらないかもしれないと悩む意味はない。自分の作品は多くの人にとってつまらないかもしれないが、それはあくまで他人の意見である。

この分別が重要だと思う。第三者が作品に触れてどう思い何を感じたのかは、自分のそれとは一致しない。彼らの意見は彼らのものだ。しかし自分は、それらを自分の意のままに従わせようとしている。つまり自分の作品に抱く他者の感想は、自分の歓迎する評価や着眼点でなければ認めないということである。

これが作り手としていかに傲慢で的外れな態度であるかは言葉にすれば理解できるが、いざ不安に駆られると冷静な判断を下せなくなる。ネットではこうした妄想に振り回されている主に若い作家をよく見かけるが、自分も彼らと同類であると思う。

もう少し深く掘り下げてみる。自分は自分が生み出したものを他人がつまらないと感じるのを恐れている。もし彼らがそう感じたら、それが作品のすべての価値になると思い込んでいる。

この恐れ、他人がこうであるかもしれないという思い込みがいつしか実体を伴った真実、すなわち相手はこう思っているに違いないという確信に変わる。

馬鹿げている。自分の劣等感が映し出した妄想に作品の価値を委ねている。自分は自分の納得のために創作すべきであって、存在しない悪意に対する申し開きをするために作品を作るわけではない。

自分がゲームの面白さを追求し、仮説を立てて形にしては修正し、自らの根拠をつぶさに検証する限り、存在しない他者からの批判に怯える必要はない。そうではなく、自らの根拠や仮説に対してどのような課題があり改善点があるかを考えた方がいい。

ゲームでは狂気ゲージというものを追加する。これはプレイヤーのHPが尽きたり、敵の技やフィールド効果を受けることによって蓄積し、閾値まで達するとプレイヤーのレベルが1に戻りその間に覚えたスキルをすべて忘れるという仕組みだ。

つまりプレイヤーの死自体は軽いものだが、このゲージの蓄積をどうにか回避し減少させることが重要になる。フィールドでは死にやすいためにこのゲージが蓄積しやすい。ずっとフィールドにいると狂気ゲージがすぐに貯まる。町にたどり着くと医者がいてゲージを減少させることができる。ただし全回復は都市部のみ有効で、小村では最低限の処置しか受けられないようにしたい。この辺りをどうするかはまた後日考える。

もし仮にゲージが最大まで達したとき、高レベル帯のフィールドに居たら詰むと思われるが、初期化されるのは主人公だけで仲間のスキルやお金は継続して維持される。これらを駆使することで思った以上の損害は出ないようにするつもりでいる。例えばワープスキルを手に入れていたらすぐに低いレベルの狩場に戻ることもできる。あるいは失われる前の保存されたレベルを読み込むアイテムを作ってもいいかもしれない。仮に徒歩で戻ることになったとしても、プレイヤーはレベル1の時からダッシュを覚えているので、スタミナは少ないが最低限敵から逃れることができる。ゲージを回復させるスキルも考えておく。

今のところ全貌はまだ見えていないが、狂気ゲージを取り巻く駆け引きをうまくデザインできればゲームとして面白くなると思う。そこに焦点を充てて今後は開発を行っていきたい。

 

 

何も考えずにストーリーを作っているとどんどん話が膨張する。そうなるといつになっても完成しない。これをやめる。

ストーリーをできるだけコンパクトにする。省けるところは省く。作り込みすぎない。かといって省きすぎてもいけない。中身が薄くなる。

今日は町と町の間の敵が湧くフィールドをどうするか考えた。端的に言えば1つのマップで済む。だが町と町の間の距離のバランスを考えた時、大体3つがいいところだと思う。

マップ①とマップ②は通常のルートにする。マップ③はやや強めの敵を置いておき、初めの内は入ると危険だが、レベルが上がって通用するようになるといい狩場になる。宝箱を置いても良いかもしれない。

マップ②の先に新たな町を作った。本来は加えるつもりがなかったが、ストーリーの進行上どうしても作る必要があった。

町の概念について自分のなかでひとつのイメージがある。とにかく敵が湧くフィールドは死にやすくなっている。本来常人であればフィールドを渡り歩くことなどできないが、なぜかフィールド内に町があることによって、プレイヤーは命をつなぎとめることができる。町の重要性をそこまで高めたい。

次の記事でそのための仕組みについて考えたいと思う。

自分の対人恐怖の根源は、話の通じない人間による一方的な主張を誰であれ一身に受け止め続けてきたということに由来する。話が通じないというのは単に自分と価値観が異なるという意味ではなく、そもそも自分の言っていることを相手が聞かない、理解しようとすらしないという意味だ。自分は他者との対話を望んでいたが、ついにその機会を得ることはなかった。

自分の投げるボールはひとつもキャッチしてもらえず、相手が投げて来るボールはすべて受け止めるという関係を自分は大半の人間に対して築いてきた。その結果、自分の身の回りには自分の話がしたいだけの人間、自分の理解が絶対であると思い込んでいる人間ばかりが集まった。その頃から自分は他人が怖くなった。他人はこちらの意見を封殺し自分の意見を押し通す存在というイメージが形成された。

こうした対人不安を抱く一方で、もしかしたら自分の理解力が足りないことが原因かもしれないと考えるようになった。そこで自分は可能な限り他者を理解しようと努めた。こうした態度は自身の社会性を育む上である程度の意味があった。自分と他者は異なる前提を有しており、自分の前提を押し通すだけでは対話は成り立たないということを学んだ。だから自分は自分の意見を言う時には、他者とは異なるという前提を常に持ち、相手の異なる意見を(仮に賛同できなくとも)可能な限り尊重するようになった。

だが次第にそうすることが苦しくなってきた。自分の意見を言いたいだけの人間が胡坐をかいていて、自分だけが相手に意見を合わせようとしているというのが理不尽に思えたからだ。自分と相手の話がかみ合わなくなった時、自分の他者理解の努力に反して相手は己の理解や見方を変えずにいる。自分が間違っているかもしれないとは思わない。この種の人間が1人や2人ではなく、どこにでも結構な人数がいる。

それで自分は他人と関われなくなった。今でも他人とどう関わっていいのかが分からない。また相手が一方的に自分の関心ごとを話すのを我慢して聞き続けなければならないのかという不安が起こる度に、自分は他者との距離を離してしまう。そのことでパニックを起こすことはもうないが、自分はこれから先も他人とうまく関わることはできないだろうと思う。

結局どうすればよかったのか。今思えば自分の話しかしない人間、相手を理解しようとしない人間とは初めから関わらなければよかった。これは自分の弱さだった。自分が苦手とするこれらの人種は、一定の人間にとっても苦手な存在だということが最近分かってきた。彼らはそうした人間に遭遇したら自然に距離を取るようにしていた。

自分はと言うと、誰であれ相手に不誠実な態度を取るまいと意地を張っていた。それが己の強さだという傲慢もあった。しかしその結果が、自分の関心しか話せない人間、理解力の欠落した人間による不完全なコミュニケーションの受け皿になるということだった。こうした人間に対して自分は対立する、拒絶するという態度を取ることができなかった。

自分は自分を守るために、もっと自分に都合よく生きて良いという前提を持つ必要がある。相手の話を聞くという誠実な態度はこれからも続けるだろうが、自分の無理の上に成り立つ関係を維持しようとするべきではない。自己本位であることと、他者に誠実であること、そして自己批判的であることはすべて同時に成り立つ。

自分は他人の理解力、包容力というものに期待を持ちすぎている。つい自分は他人は自分の話を分かってくれると思ってしまう。しかし他者とは人であり、自分同様、彼らの能力の限界に従って日々活動を行っている。だから理解力が欠落していることも、自分の話しかできないということも当然起こり得ることである。その度に自分が傷つき不安に苛まれていたのでは、自己を確立して生きていくことなどできない。

一度分岐Bを見返したらとんでもなくつまらなかった。自分は結構面白くなると考えていたので、こんなにつまらない出来に仕上がるとは思わなかった。

何がつまらないかと言えばプロットをなぞるだけのセリフだ。例えば主人公たちがダンジョンから抜け出して森に出たとする。その後彼らは近くで村を発見し、そこの村長から色々話を聞くという流れになる。

この時自分は状況を進めるために、さてこれからどうしよう、ここに村があるらしい、行ってみよう、と言うだけのセリフを吐かせている。これが本当につまらない。

明らかに展開の肉付けに失敗している。状況に対する想像力が欠けていると言ってもいい。ダンジョンから外に出て村に至るまでの過程というものを考えてみると、そこに至るまでの方法はいくらでも考えられる。

例えば怪しい装束の集団が森の中をうろついている。後をつけてみると彼らの行き先に村があったという展開だ。村はゴールであるけれども必ずしも目指してたどり着くものでもなく、手がかりを追っていたら自然と着いていたという描き方ができる。

あるいは何の誘導も言葉もなく、いきなり村にたどり着くという描き方でもいい。村は目的ではなくただそこにあり、プレイヤーがたまたまそこに足を踏み入れた。それでも十分面白くなる。

もしくは先程の流れをそのまま使ってもいい。ただしプロットをなぞるだけでなく、キャラクター間の会話を面白くする。

未だに分岐Bのストーリー描写を明確に定められていない。一度寝てから考え直してみる。

所持金、特殊ゲージ、敵情報の表示が完成した。特に敵情報の表示方法には随分悩まされた。

マウスを敵に翳すと画面に枠と、モンスターの名前/レベル/経験値量が表示される。マウスを離すと自動で消える。仕組みは単純だが、必要な条件と処理が多く一度に考えると混乱してしまう。そこで自分の理解を一旦整理することにした。

この仕組みに必要なことは①マウスを敵(マップイベント)に翳すことで、②マップイベントがどのモンスターに属するかを特定し、③そのデータに基づいて枠と情報を表示するということだ。例えばマップに赤スライムが3体、青スライムが2体いたとき、赤スライムにマウスを翳せばいつでも赤スライムの、青スライムに翳せばいつでも青スライムの情報を表示するようにする。

①において、マウスが対象に接しているかを判別する方法は、変数操作+においてマウスに接触しているイベントIDを変数01に代入すること。接触しているマップイベントが存在しない場合-1を出力するため、-1の場合はイベントが発動しないようにする(もしくは後述のピクチャを削除する)。

②においては、①で獲得したイベントIDのマップイベントの影グラフィック番号を変数02に代入する。影グラフィックはモンスターの種類の識別の大いに役立つ。赤スライムには赤スライムの、青スライムには青スライムの影をイベントに設定しておけば、それが単体であれどのグループに属するかを瞬時に判断することができる。

③において、変数02の値がモンスターの番号として存在する場合には、枠と変数に対応した数値を載せた文字列を表示する。具体的には影グラフィックの番号から、予め用意しておいたモンスターの名前を文字列01に、レベルと経験値量をそれぞれ変数03, 変数04に代入する。

その後マウスのx座標を変数05, y座標を変数06に代入する。ピクチャ表示の際には枠と文字の座標をマウスの座標と一致するように変数呼び出し値で設定する。文字は【モンスター名(文字列01)】、レベル【変数03】、経験値【変数04】のように表示する。

あとは細かい座標の微調整を行ってようやく完成した。大体基本はできたと思うのでここからストーリーを作っていく。