人生

やっていきましょう

2日目

今日は図書館に行く予定だったがあいにく閉まっていた。返却は明日に延期することにした。本は自分にとって身近な存在だ。本はいつでも自分の助けになってくれた。いつしか自分は本の虫になっていた。大学にいたときもそうだ。あの頃が懐かしい。よく図書館に行ったものだ。もう一度大学生になれたらと思う。今ならバイトでもサークルでも主体的にやれただろう。あの頃は初めての東京で混乱していた。そして精神が不安定だった。本もあまり読めなかった。講義を取りレポートを書くことに必死で自分がどうしたいかなんて思う余裕がなかった。今ではもう過去の話だ。

今日はスマブラと映画を楽しむ日にした。映画はSFを4本借りた。SFは自分にとって数少ない楽しみだ。ここ最近SF映画を見漁っている。大学の時、SF同好会でも入れば良かったんだろうか。自分は大学では吹き溜まりのサークルに属していた。大学自体、日本全国の吹き溜まりが集まってくるような場所だったが、その中の更に吹き溜まりが集まるサークルに入ってしまった。前時代的価値観に支配されていて、パソコンのひとつもうまく扱えないようなサークルだ。貧乏臭く、タバコと酒の匂いがして、部室では麻雀をして、ギターを弾く。たまに思いついたように浅い哲学論議をしたと思えば、日が暮れて飲み屋で終電までどんちゃん騒ぎをする。詳細は伏せるが、結構人を選ぶサークルだった。未来志向の自分にとっては明らかに場違いだった。ここにはSFを感じさせる要素が何ひとつない。しかしなぜかやめなかった。ここには場違いな人間しかいない。場違いだらけだ。誰も自分のことなど気にしなかった。そこがまた良さでもあった。

自分はどうやら、何かを求めるといつもその反対に進んでしまうようだ。SFが好きならSFを好きと言えばいいのに、結局その対極に身を置いた。本だって見たくない本を敢えて見てしまう。そして好きなことは敢えてしない。なんでも逆張り人間だ。自分は必要な経験と思い前向きに捻くれ者を演じていたが、結局それは自分の好きという感情に向き合うことが怖かったからではないか。確かにそうだ。ただそれ以上に「自分が選択し得なかった選択」に異常な執着心を持ったことが大きかった。もしそれを選んだらどんな面白いことがあるだろうと内心どこかでワクワクしていた。幼稚な思いつきだ。しかし危険な思いつきだ。好奇心の赴くままにしておいたら人はボロボロになる。自分の場合、「自分が選択し得なかった選択」を選択し続け、ついに自分を見失ってしまった。自分は自分でない自分を抱えている。思いつきは危険だ。習慣を維持して自分を確立しなければならない。自分はいま映画も本も自分の意思で楽しんでいる。これが僅かな安定と自分らしさを感じる土台になってくれることを願う。

最後に今日の反省をしよう。今日は外出と読書ができなかった。図書館が閉まっていたからだ。明日にはできると思う。