人生

やっていきましょう

1013日目

数年ぶりにはじめて危機感を抱いた。この1.2年間何もしてこなかったので英語がまったく読めなくなっていた。少し勉強すれば以前の読解力には戻れるだろうと軽く見ていたが、いざ英語を読もうとすると文章が歪んで見えて混乱してしまう。

問題を整理するとこうなる。英文を読むと分からない単語に遭遇する。分からない単語をどうにか思い出そうとして時間がかかる。時間がかかると読解が遅くなる。読解が遅くなると時間が足りなくなる。こうして焦りとパニックでもっと余計に読めなくなる、といった具合だ。

この問題について遠い過去に同じ内容の記事を書いた記憶がある。つまり、2年前に自分は似たような問題に直面しているのである。当時のことを思い返すと、やはり焦らず読むことを意識していたような気がする。あらゆる状況において平静さを失わないことを最優先にするというのはここ数年で自分が得た学びである。読解の際は読めないことに混乱する必要はない。

平静さを第一に優先するとして、しかしそれでは試験時間終了までには間に合わない。そこで自分はどうするべきかを考えた。自分は中学時代吹奏楽で楽器を演奏していたことを思い出した。演奏曲を練習する最初の段階で、担任がやや遅めのペースにメトロノームを設定していた。はじめのうちはゆっくりと吹き、慣れてきたらだんだんと本来のテンポに戻していく。そうすることで本番で難なく一定のスピードについていけるようになっていた。

これと同じことが英文読解にも言える。自分が英文を読めないのは、英文読解自体に慣れていないからだ。はじめのうちは躓く。2年も英語を投げていたのだから当然である。しかしそれは不変のものではない。現時点で自分は英語が読めないかもしれないが、かつて自分は読めていたのであり、努力と工夫次第で更に素早く正確に読んでいける可能性がある。そのためには自分が確かに読めるレベルまで落として読んでいく必要がある。

先の例でいえば、初めのうちは時間を気にせず本当にゆっくりと読んでいく。単語も無理に思い出そうとせず調べながら読んでいく。このことを恥と思う必要はない。つまらない見栄を張るよりも、どこまで自分の実力でカバーできるかを正確に理解する方が大事だからだ。3年前を思い出すと良い。当時の自分は何もできない無能である極度の不安に冒されていたが、ひとつひとつできることとできないことを識別しできる範囲を広げていったことで、自分はまったくの無能ではないということを証明した。あまりにレベルが低いと思っていても、それができるということはそれができるほどの実力が自分には備わっているということを示している。

同じように、ゆっくりと何度も繰り返して読み、分からない単語はその都度調べて良いという温すぎるハンデを自分に与えることは、自分がそれであれば英文を読めるのか、もしくはそれでも英文が読めないほど実力の無さが致命的なのかを識別する上で役に立つ。おそらく自分はそれだけのハンデが与えられていれば英文を読むことができるだろう。したがってそのことは自分に【英文読解の能力はある程度備わっているが、語彙力と読解のスピードがまだ不足している】ということを示す。

語彙力については単語帳を今まで以上に反復して読むことが重要だと考えた。先日不安に駆られて単語帳を必死に回し続けていたが、そこではじめて自分の絶対量が圧倒的に少ないという事実に気がついた。自分は勉強しているつもりになっていたが、実際はほとんど単語に触れていなかったのである。Apexが初期に比べて圧倒的に上達したのは、自分が毎日気が狂うほどに取り組み、絶えず自分を戦いの場に置いていたからである。反復というのは、ただ単に何度も繰り返して覚えるという意味だけではなく、その対象に触れる【頻度】を増やすということでもある。つまり覚えられない単語があれば、朝起きて、食事をして、日々生活して、ゲームをして、風呂に入って、寝るという一日の中に、その単語と遭遇する頻度を上げれば良いのである。

スピードについては先に述べた通り反復に徹する。自分がどこまで遅く読めば読めるようになるかという最底辺の速度をまずは理解し、そこから徐々にスピードを上げていく。語彙力もスピードも一度2年前に買ったtoeic公式問題集を利用して強化しようと考えている。つまりリスニングであれば問題集に載っている音声はすべて聞き取れるようになるまで、リーディングであれば、当時の問題集に載っている単語は理解できるというレベルになるまで、ただひたすら反復する。自分がApexでやってきたように、一日中英語に触れる。そうすることで、自分が抱いていた危機感、不安はある程度緩和されるように思う。

この宣言をただの宣言で終わらせるつもりはない(ブログで書いているとよくあることだが、書ききったことで安心してきれいさっぱり忘れてしまうことがある)。単語帳に並走して、そろそろ公式問題集に取り組んでいきたい。