人生

やっていきましょう

102日目

リーディングについて簡単にまとめる。自分が読めなくなるというのはどういう状況か。ひとつは文章の内容をイメージする前に先の文を読んでしまう場合。これが一番多い。パニックが加速して何度も読み返してしまうが、毎回イメージを掴む前に先を読んでしまうため内容が頭に入ってこない。

次に一度読んだ文章を忘れてしまう場合。これは難しい選択肢に当たった時によく起こる。注意深く読んでしまうと木を見て森を見ずの状態になりがちだ。

最後に選択肢と本文が噛み合わない場合。選択肢が抽象的な表現になりがちで、それが書かれたことの言い換えなのか、書かれていないことなのかを考えるうちに、どちらも本文の内容に書かれていることのように思え、自分が読んだ内容を勝手に創作してしまう。

たとえばある設問では、メールの送り手の職業が問われていたが、その選択肢に"A book distributor"と"A printing company"の2つがあった。本文では印刷に関する取引が行われており、浅い読みだとどちらも正しいように思える。また本文にdeliveriesという単語が使われており、それを根拠に"A book distributor"を選んでしまいがちだ。しかしよく見ればそれはメールの宛先に対して言われていることであり、送り手自身に対して言われていることではない。設問の主体が誰であるかを考えれば、"A printing company"が妥当であることが分かる。

簡単な引っ掛け問題だが本番ではこれがかなり難しい。パニック状態なら尚のこと、一見それらしい"A book distributor"を選んでしまうだろう。時間が失われていくことの恐怖心で適切な読解ができていない証拠だ。

以上3つが読めなくなる状況だ。本文をイメージする前に先を読んでしまうこと、選択肢を前にして本文を忘れてしまうこと、選択肢と本文の内容が一致せず自分の頭の中で妄想を作り出してしまうこと。いずれもパニックが引き金となって起こる。

本番では冷静さを失わないことが何よりも重要だ。無駄な時間を省き、正確な読みを優先する。間に合わない問題は潔く捨てる。実力不十分なくせに全てを得ようとすると足元を掬われる。先の問題への焦りから、目の前の問題が正しく見えなくなる。