人生

やっていきましょう

439日目

自分が何も決断できないのは、多少のリスクを飲み込んで何かを決断したという経験が乏しいからだ。この事実を確認できるならば、次に実践すべきことは容易に導き出せる。すなわち自分の日常に何かを決断するという余地を挟むということ。

これは度量の話でもある。何かの重要な決断を迫られたとき、闇雲に回避したり誤魔化したりせずに決断を正面から受け止めることのできる度量。この精神的な強さを身につけるには決断を一歩ずつ積み重ねる以外にない。このようにして立ち向かうということを習慣化した先に、決断という態度の自明さが現れてくるように思う。

精神論で解決できる問題ではないということは分かっている。生まれつき不安に左右されやすい人間もいれば、そうでない人間もいる。決断が受け入られやすい環境もあれば、そうでない環境もある。多くの偶然に左右され、自分がおよそ人よりも不安や不幸に囚われやすいという事実が明らかになっている。そうした人間の決断は難しい。

だがそれにしても自分はこの1年で決断を踏む必要があると感じるようになってきている。それはやはりいくつかの決断を経たことで、決断が未知の暗黒ではなく、単に選択を確定させることでしかないと分かってきたからだ。自分の使い方次第で良くも悪くもなる。だから初めから触らないのではなく、必要に応じて自分のものにできるよう日頃から慣らしておくというそれだけのことでしかない。

小さな決断を積み重ねて大きな決断を受け止められる度量を持つようになること。この言葉を漠然と聞こえの良い「標語」として捉えるべきではない。判断の一形態として、自分が使える形で採用すべき行動の指針として捉えるべきだ。本来の意味での座右の銘に近い。