人生

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1097日目

今日から第4章に着手する。第4章は第2章の終盤で示されていた物語の重要人物が登場する。この人物に舞台となる街、そしてそこに関わることになるメンバーの1人の物語の三者をうまく纏められないかと考えている。

実を言うと第4章のストーリーは既に完成されてある。分岐によってストーリーの流れが2分するという意欲作だった。しかし改めてストーリーを通して見ると、実験的な試みとしては面白かったが、話の都合として必ずしも分岐をさせなければならない理由がなく、結果としてストーリー全体が中身の浅いものになってしまっていた。

そのため第4章の大筋はやや踏襲しながら全体的な修正を行い、物語として最低限完成されたものを作ることにした。具体的な方針としては分岐するストーリーをひとつに統一し、第3章やサブクエストとは違った方向性の物語を作ることである。

ストーリーの統一については苦渋の決断だった。できればそのまま生かしたかったが、分岐を残したままにしておくと物語のゴールをひとつに収束させるのが難しくなる上、メンバーの1人に焦点をあてながら街の勢力との関わりを描くことができなくなる。またAとBどちらの勢力に付くかという分岐がもたらす演出も、既存のストーリーを見ればB側のストーリーがほとんど中身がないことがわかり、これならばAだけで十分だと判断しBは削除することに決めた(突き詰めれば分岐を維持した重厚なストーリーができそうなものだが、完成を優先させる都合上Bを消す判断をした)。

第3章とは違った方向性と書いたが、現時点ではあまり想像がついていない。唯一の特徴としては中心人物に女性キャラが登場し、ヒロインや味方としてではなく敵側の人間として立ちはだかる。女性のヴィランをどう描くのかがひとつの鍵となりそうだ。

この人物の性格を簡単に考えてみた。女性は先述した重要人物の部下であり、街を守る彼の右腕として人々に尽くしてきた。しかし街の運営に対して理想主義者である彼とは異なり、現実主義である彼女は、不安定な情勢下にある隠遁的な平和ではなく、外敵と渡り合える「強い街」を作ろうとしていた。その不和から結果的に彼と離反し、敵側に急接近していく。

第3章ではいわゆる個人間の対立を描いてきたが、第4章ではコミュニティを巡る社会的なストーリーを描くことになると思う。分かりやすい敵と味方ではなく、正義と正義がぶつかり合う戦いになる。その背景の中でメンバーの1人の個人的な話を描けたら面白くなる。

メンバーの話は、これまで敵側の中心人物であった男との因縁である。かつて彼はこの男に敗れ、結果として自分の街を失うことになった。その10年後、冒険の過程で度々顔を合わせることになり、その度に不利に追いやられてしまっていた。メンバーにとっては復讐の対象であり、彼を倒すことで自身は成長する。そうしたストーリーを描こうと考えている。

難しいのはメンバーの話とコミュニティを巡る動乱をどのように結びつけるかということである。女性ヴィランが接近する敵対勢力が因縁の相手の率いる組織であることは確定している。この人物に近づくために主人公たちは色々と動き回ることになる。だがどうすれば良いのか。

一番簡単なのは、敵対勢力の運営を否定する勢力に加担することである。「強い街」を標榜する彼女は武力によって街を統制しようとしている。しかしそのことをよく思わない勢力もいる。先に述べた重要人物ら穏健派や、武力支配そのものに抵抗する革命組織などである。彼らを味方につけて武力派の計画を打破し、それによって因縁の敵を表舞台に引きずり込む。