人生

やっていきましょう

1162日目

偶然や直感をベースに創作をしていると、自分の表現の限界というものに突き当たる。おおよそ自分の知ること以上のものは表現できないと言われているように、自分の認識そのものが作品の表現に投影されてくる。

自分の作品をよく見てみると、人生経験の希薄さというものがよく分かってしまう。例えば自分は物理を知らない。機械工学を知らない。化学を知らない。医学も知らない。また自分は社会を知らない。政治を知らない。経済を知らない。こうした描写の必要を迫られた時、自分は何も言葉にできない。

当然こうした知識不足は恥ずべきことではない。しかし直感に基づいて展開を決めようとすると問題が起こる。大した知識もないのにデカい設定を考えようとして、自分の頭を総動員する。しかしベースとなるべき背景知識が存在しないので、自分で何を表現したらいいか分からなくなるという状態がずっと続く。

自分が何を表現したらいいかわからないまま延々とああでもないこうでもないと考え続けている中で、何が言いたいのか、どこがおもしろいのかイマイチ分からない、冗長的で曖昧なものが生まれてしまう。これが出てくる度に自分は嫌な気分になる。

自分はすべてを直感に頼るべきではない。まず自分は何を表現したいのかという軸を事前にはっきりさせること。そしてそれが定まったら、そのための下準備、材料集めをすることが大事だと思う。自分は計画的になることをもっと学習した方が良い。直感はギャンブルに近い。しかも単なる運ではなく、その人本人の背景にも左右される。

背伸びをしてはいけない。知識不足を隠そうとして偉そうなことを書かないこと。知識がないなら、知識がないなりの作品を作らなければならない。それを屈辱に思うべきではない。ただの箔付けのために蘊蓄を披露したいならやめるべきだ。そうではなく、表現のエッセンスとして本当に必要だと感じるのであれば、ネットなり本なりを徹底的に調べ、最低限の概観は掴める程度の知識は会得すべきだ。