人生

やっていきましょう

今日は1日かけてこれまでのストーリー全体を見直した。序章から現在の章まで区分されていたが、それらの展開が独立していてつなぎの部分があまり要領を得なかった。そこで今回、個々の章をひとつの巨大なストーリーにまとまるように展開の微調整を行うことにした。

序章部分。主人公がラスボスを倒すという動機に目覚めるシーン。一応形にはなっていたが、どこか動機の部分が弱かった。厳密に言えば複数の目的が混ざり合っていて、主人公は何をしたいのかよくわからない感じだった。

当初の展開は大切な人たちを襲った復讐心からラスボスを倒すという目的を持っていた。しかし同時に他の民を守るという勇者としての自覚を持っていたり、ラスボスを目指していたはずなのに何の疑念もなくその地域での問題を解決していたりと物語の整合性が取れていなかった。遊んでいる側とすれば、仕方なく与えられたラスボス撃破というタスクをしぶしぶこなしているような印象を与え、展開を重ねていくにつれてその傾向は強まっていた。

具体的に見ていくと、第二章から第四章にかける巨大な物語の展開を見直したとき、ラスボスに至るために旅をしているというよりは、むしろその章その章での個別の目標をこなしているだけという印象を受けた。第二章は敵の目撃情報があったので行って査察する、第三章は第二章で明らかになった【あってないような浅い手がかり】をもって闇雲に捜索、第四章でついに見つけるがそこでも事件に巻き込まれて引き延ばされ、クリアするまで肝心の答えにはたどり着けない。こうしたグダグダな感じで進んでいるので、一体何のためにそこに向かっているのか分からなくなっている。

そこで物語のストーリーラインを大幅に修正した。ラスボスを倒すために旅をするのではなく、ラスボスにかけられた自身の【呪い】を解くために旅をする設定にした。この呪いは精神錯乱の呪いでそう長くは持たない。そこでどうにかして呪いを解く方法を探さなければならなくなった。この展開に変えたのは正解だったと思う。というのも、もしこれが復讐の物語であるとすれば、主人公は強い意志を持った性格として描かなければならなかった。しかし自分が作った主人公の性格は無口で冷静沈着、個性の薄い存在だった。こうした人間が感情に駆られて冒険を決意するという展開はどこか違和感がある。むしろ主人公は合理的な理由から旅にむけて一歩を踏み出す必要があった。

これまでの展開や個々の章の内容を踏まえると、呪いを解く旅という目標が最もしっくり当てはまる。呪いを解いた先にラスボスの撃破を置けば、物語はひとつの大きな流れの中に納まってくれる。これらを念頭に個々の章の展開を次のように修正した。

第一章では呪いを解く方法を探すために、その地域で一番大きな国に行く。その王国の外征部隊、すなわち勇者としての所属を得ることができれば、いくつかの情報・物資の支援を受けることができる傍ら、他の領域に容易に踏み入れることができる。第一章はそのための試練であるといえる。

第二章はいよいよ冒険に出る。呪いを解く方法は見つからなかったが、呪いを【遅らせる】方法は見つかった。そのためのアイテムを探すことがこの章の目的になる。クリアすることで呪いの進行を遅らせることができるが、時間がないことには変わりない。

第三章では呪いを解く重要な手がかりを持つ人物を探すために新大陸へと向かう。その人物に関する情報は極めて少ないが、第三章でのストーリーをこなしていく中で重大な手がかりを獲得する。第四章はその手掛かりをもとにようやくその人物に助けを求める、という話になる。まだ四章は完成していないが、ストーリーを整理したことでなんとなくオチをどうすればいいか分かってきた。

こうした一本の筋の通った展開にし変更したことで、これまでの「ラスボスを探しているがどこにいるか分からない、手当たり次第探していたらなんかよくわからないけれど見つかったからそこへ行く」というようなブレた展開を多少は引き締めることができた。

またここではあまり書かなかったが、ラスボスを擁立する敵対勢力との関係もかなり引き締まったものになった。これまでは何となく関わってきて邪魔をするという感じだったが、特に第三章以降の関わり方が明確な理由を持ったものに変わった。これによりこの敵対勢力と主人公が戦う理由もプレイヤーには分かりやすくなり、ストーリーが大分はっきりしたものになった。

これらをすべて一日でメモ帳に書き上げた。問題はこれを実際に修正するということだ。セリフを直すだけなら問題ないが、新たに変数をいじることになったら困ったことになる。また一部のセリフを修正することで、他の展開に対する矛盾が生まれないとも限らない。

だが自分は、このストーリーの改善は絶対に必要だと考える。それは特に、第四章以降の展開が思いつかず行き詰っている今だからこそ言えることだ。物語の終着点が見えてこないのは、これまでの展開が見えていないからだ。だから今全体を修正し見直すことが必要だと考える。この修正を経た上で、第四章の行く末が見えてくるだろう。

やるならば素早く終わらせる。余計なところは変更せず、メモに記載した部分だけを変える。焦点を絞り集中的に改善していけば、数日のうちに終わるだろう。今日から作業を開始する。