人生

やっていきましょう

面白さを生むコツが何となく分かった。微妙な脱線、逸脱を自覚すると良い。

どういうことか。例えば勇者が王様に魔王の討伐を指示するシーンを作る場合。ただ作ろうとしたら王様が勇者に指示を出すだけ、つまりは企画した展開の再現だけで終わってしまう。

ここに少し逸脱を含ませる。例えば王様に魔王討伐を依頼されているのに主人公がクズで途中で投げ出す、王様の性格が最悪で主人公を始末するために敢えて危険な魔王討伐に追いやる。セリフの語尾に〜にゃんをつける。陰湿。どれもくだらないアイデアだが、何もないシーンよりは面白くなる。

逸脱するということを自分は忘れていた。アイデアが何も湧かずにいたのは、何日もかけてコツコツとストーリーを構築していたからだ。あれこれ考えて作ったから勢いが足りない。踏み歩いた分言葉が冗長になってつまらなくなる。

プロットを立てたらそれを逸脱する。反射的に、直感的に。つまらないかもしれないという懸念は捨て去る。つまらなくていいからとにかく逸脱する。

そうやってアイデアを眺めていくと、偶然にも直感的に連鎖していくものがある。それを掴み取る。そしたらすぐに形にする。

これらは反射的に行われる必要がある。反応が遅いともう忘れてしまう。稲妻に打たれたように直感的な電流が走っている間に、アイデアの枝葉を瞬時に把握する。

逸脱は奇抜なアイデアを生む条件となる。しかしこればかりをやっていると物語が崩壊する。物語の流れに沿った上で、偶発的な脱線を生じさせることが重要だ。