人生

やっていきましょう

これからストーリーを考える。その前に何を注意すべきかはっきりさせておく。

まずストーリーを単なるつじつま合わせと捉えてはいけない。自分は今メモ帳にこれから作るべきストーリーの概要を記録している。だがこの概要をただ再現するだけではだめだ。

いま自分が作ろうとしているストーリーはA→B→CのBに当たる。Aを受けてCという結果につながるまでの流れを描く。元々自分はA→B→Cの順に作っていたが、度重なる修正と検討の結果、Bだけを修正しなければならなくなった。

さてここでAとCの間にキレイに埋まるBという展開を作るにはどうすればいいか、と考えると、この部分をこうして修正すればいいということになる。しかしそのように生み出された展開はなぜかいつもおもしろくない。

前述しているが、つまりそれはAとCのつじつま合わせにすぎないからだ。新たに挿入した展開の違和感をなくそうとするあまり、その展開を面白くするという発想が抜け落ちてしまう(たとえば整合性を取ろうとして記述が冗長になる)。

ここで逸脱するということを考える。つまりAからCに至る一連の流れを生み出そうとすることとは別に、Bそれ自体を「新たに」面白く印象的なシーンにするのである。ひとまずBを独立して考える。AとCの影響は考えずにただ面白くする。そして勢いでCにつなげる。

イデアの記述についても意識しておくことがある。それはどんなに不明瞭で微妙なアイデアだと思っても形にすることを躊躇わないことだ。自分の経験上、話の面白さは勢いの中で生まれることが多い。あれこれ必死に悩んで妥協で作ったものよりも、突発的なイメージを一気に書きなぐった時の方が数段に面白い。

迷いは失速を生む。失速するとアイデアの方向を見失う。自分の表現は、理解は適切か?他の展開と矛盾はないか?そもそもこの展開は必要なのか?わざわざここに挟む必要はないのではないか?ではこの代わりに入れるべき展開とは何か?それを入れたら物語はもっとよくなるか?試しに入れてみたがならなかった。ではどうすれば・・・

こんなことを考え始めると、アイデアの断片が頭の中に溜まってきていつしかごみ部屋のようになってくる。そうなると自分が何をしたいのか分からなくなり、今日は創作をやめようということになる。あれこれ考えて形にしないからこうなる。

アウトプットは思考の整理になる。自分の頭の中にあるものと、実際描いてみたものは微妙に違う。頭の中では微妙だったアイデアも、形にすれば意外と面白いと感じるものがある(微妙という判断は曖昧なものでいつもその根拠は不明瞭だ)。書き出してみて分かったことだが、自分は自分で思っているほど自分のアイデアを正確に把握していない。

一度形にすることで、そのアイデアが実際何であるかを知ることができる。だからアイデアは形にしたほうがいい。あまり時間がたつと忘れてしまうから、思った瞬間に形にすることが望ましい。形にする労を惜しんではならない。形にした結果つまらなければ採用しなければいいだけのことだし、その時はじめてそのアイデアが明白につまらないと知ることができるからだ(頭の中ではいつも判断が留保されている。それは何となくつまらないように思えるが、もしかしたらそうでないかもしれないと思えるのだ)。

事実、こうやって書き出すことで自分が注意すべきことがはっきりとわかった。書き出す前はうまくいくか自信がなかったが、書き終わって少し自信がついてきた。