人生

やっていきましょう

面白い作品を作ろうとするために面白さとは何であるかを調べ面白さを演出しようとする。考えてみれば奇妙な話だ。面白さというのはそもそも受け手の評価であり、自分のしようとしていることは受け手の評価を自分の都合の良いように誘導させたいということでしかない。

この面白さの追求が、商業作家として割り切らなければならない不都合によるものでないとすれば、純粋に他人に喜んで貰おうとする道化か、さもなくば承認欲求の充足を期待する自尊心の亡者ということになる。おそらく自分は後者であって、気を抜くといつも他人が求めている面白さというものを考えてしまう。

創作にルールはない。自分が作りたいものを作ればいい。他人に評価されようだとか、面白い作品だと思われようとしなくていい。ゴミであって構わない。その前提を否定して、自身の作品を面白くしようとするからおかしなことになる。

この前提の無さ、創作が無の上に立つということを深く自覚するといい。作品は自分が作り、自分が描きたいように描く。当然すべてが自らの手の上というわけにはいかないが、自分が面白いものを作ろうとするなら、その作品の主は自分である必要がある。