人生

やっていきましょう

分岐Bのストーリーを考えている。プロットに入る前に世界観から作り始める。この地域はどういう場所で、どういう風習があり、どういう人々が暮らしているのか。

この部分の開発に数日かけているが必要な工程であるように思う。手を抜いて1日で考えた思いつきを形にしても結局は後から修正することになってしまう。そこまで重要なシーンでもないが、そこにその場所があることの必然性らしきものを納得のいく形で表現するのは時間がかかる。ただそれがあると自分も創作を楽しめる。

自分は今地名を考えている。適当な名前をつけても良かったが、自分は今回新たな試みとしてその土地の名前をその成り立ちに即して考えてみることにした。

地名は実際の場合がそうであるように、その土地の謂れみたいなものに由来していることが多い。例えばお台場というのはペリー来航に危機感を覚えた幕府が、海岸に要塞を建てて「台場」と呼んだこと、それに御をつけてお台場と呼ばれるようになったという経緯がある。オックスフォードは雄牛(ox)が渡ることのできる浅瀬(ford)に由来しているという話もある。

このように街の名前を何かに由来して考えると奥行が広がる。だがやはり自分の想像力の限界か、まったく新しい言語で名前をつけるということはできなかった。自分が借用したのは日本語、英語、韓国語、ドイツ語、スペイン語あたりで、いくつか面白そうな名前を作ることができた。

名前はその町がどういった成り立ちから生まれ、どのような歴史を持ち、どういった特徴があるのかを暗に示すことができる。今考えているのは中央とその周縁の歴史で、ある移民の集団が流れ着いた先で巨大な町を作ったが、そこに適応できないいくつかの集団が更なる新天地を求め流浪し、各地に小さな町が点在するようになった。そのため町には「排斥された」とか「異端」とか「きちがい」みたいな名前に、「彷徨う」「放浪」「故郷を捨てる」といったニュアンスを混ぜた名前が多い

(名前で思ったことだが、例えば異端とかはぐれ者といった名前は、そうしなかった都市の側から付けた名前であることに気づいた。反対に彼らは自分たちの行動を誇りに思っており、ネガティブなニュアンスのない名前で呼ぶこともあるだろう。あるいは敢えて追放されたとかきちがいとかを名乗ることで同じ境遇にある自分たちの同族意識を高めようとするということもある)。

ただ結局、そこまで考えたもののストーリーでは深入りはしないことになる。街は雑に扱うだろうしゲームは酷いものになる。なぜなら例の冷笑ピエロとその仲間がこれらの文化や歴史をすべてを否定しつくすからだ。