人生

やっていきましょう

19日目

パニックになった。一度現実に立ち向かおうとして無理をしたらこうなった。バイトや就職のことを考えたからだ。正直この19日間の努力、自尊心の維持のおかげで自分の外に対する抵抗はほとんどなかった。すぐにでも部屋を出てバイトでもなんでもしようかと思っていた。丁度その時大学の知り合いからバイトの誘いが来た。これはチャンスだと思い即座に了承したが、話を聞いてるうちに不安になってパニックになり、最終的に自分から折れてやめてしまった。

詳細は伏せるが前々から気になっていたバイトだった。知り合いのツテだということで心理的にすぐに仕事に乗りつきやすかった。しかし「接客業」の三文字を見たとき背筋が凍りついた。今まで自分が目を背けてきた現実、どうにか今の今まで隠し通してきた不安が一気に溢れ出てきた。自分は他人とのコミュニケーションに難がある。コミュニケーションを用いて臨機応変に対処することができない。自分に喋らせたら人並み以下だ。人と話すことの恐怖、悪く解釈される恐怖がある。急いで塞いだから大事には至らなかった。

今日は自分がまだまだ傷が癒えてないということを思い知らされた。この程度もできないのだ。バイトをするなら対人能力の必要ないものか、明白な意思を持ってパニックを押し退けられる目標がなければ駄目だろう。この問題に対しては前より警戒する必要がある。幸い自尊心はすぐに回復できた。このまま習慣を維持して自分のやりたいことを見つけ外に出るための準備を続けていきたい。

今日はそのことで頭がいっぱいで、自分が好きなことを思う余裕がなかったが、頑張って思い出していきたい。夜にフレンドとチャットした時小説の話題がいくつか出た。どういう小説が面白いかという話だ。そういえば自分も小説を書いたことがある。たくさん書いたが完成したのは1つだけだ。他は途中で投げ出した。その小説はなろうに投稿したやつで評価が18だった。自分では面白いと思うが見てくれる相手がいないので面白いかどうか不安だ。あれ以来一度も小説を書いていない。

小説は、とくに最近の小説はキャラが重要だ。キャラに魅力があって自己投影できるものでないと読んでもらえない。自分は自分と同じような人間に思弁的なことを語らせそれで終わるだけみたいなところがあり、小説としての見栄えがない。今度書く際はキャラを重視してみようかと思う。それと完成させられる小説を書きたい。投げ出すのは最悪だ。

自分にとって一番身近で、抵抗がなく、努力も惜しまず取っ掛かりやすいのが小説だ。本来なら小説作家にでもなればいいのだと思う。しかし小説自体をやっていく動機がない。誰が言ったか、小説は人生最後の仕事だ。人生経験や含蓄の浅いうちに小説で食っていくなんて到底考えられない。小説は自分にとって最も身近で最も遠い存在だ。書きたいという意欲は自分の根底にあり、多分一生続くと思うけれど、いますぐ書きたいとは思えない。思索を言葉にしたいという純文学的な動機が自分にはある。

とはいえ自分はまだ未熟だ。そういう話を書くのではなく、軽くて面白い話の方に今は関心がある。ふと今度、小説を書いてみようと思った。丁度温めていた簡単な構想がある。これを1週間という期限を設けて完成させてみてはどうか。とりあえず評価は明日に回すとしたい。