人生

やっていきましょう

104日目

気づいたことをいくつか書く。

まず名前の流し読みが多い。本文に出てくる名前をいちいち確認しない。そのため似たような名前が本文で同時に出された際、どちらかが問われているか分からなくなる。先日読んだ文章では同じ本文に社長が組織する企業名と社長が属する団体名の2つが出て、どちらも似たような略語で呼ばれていた。自分はどちらも社長が関与している団体であるという浅い読みしかできなかったため、社長の業績「でない」ものを問われる問題で社長の属している団体の業績を選ぶことができなかった。名前を正確に読む必要はないが、その名前がどういう組織、人物、題目を示すものであるか区別くらいはしておいた方がいい。忘れっぽいのなら、頭文字で配達業者のAさん、退任するBさん、Cという非営利団体という具合で分けると情報が整理されてくるかもしれない。

また直前の文章を設問の根拠にしがちだ。時間がない時はどうしても関連情報の周辺ばかりに目がいってしまう。しかし本文が何について書かれているかを把握しないと解答の根拠が見つけられない場合がある。先日読んだ文章では、相手が言った言葉に対して「きっとうまくいくだろう」という言葉のニュアンスを示す推論問題が出された。自分は直前の文章だけを読み、「明日にはすべての用事が終わっているだろう」という文章を根拠に「相手の仕事がすべて終わることに対して」という選択肢を選んでしまった。しかし本文全体の流れとしては、翌日に病院で会う約束をチャットで行うという話だったので、「明日の面会には間に合うということに対して」という選択肢が妥当である。自分は木を見て森を見ずの状態にあった。この対策として本文全体で何が問われているかを確認する必要がある。そのためにすべきことは全体の文脈を把握すること。その中で情報のやりとりが示されるということを自覚することだ。

そして問題の言い換えについて。設問の根拠となる箇所は大体本文内容の言い換えになっている。しかし自分は未だに正しい言い換えを選ぶ自信がない。本文で述べられている内容の言い換えと、本文で述べられている内容を拡大解釈した言い換えの区別があまりつけられないからだ。例えば何かのイベントが雨天により延期されるという本文が出された時、選択肢として「本日イベントを実行しない」という言い換えは妥当だろうか。選択肢には「雨天により中止になった」もあるとしたら、どちらがより妥当な言い換えであると言えるか。ここではおそらく「本日イベントを実行しない」が妥当であるように思う。イベントの中止は拡大解釈した言い換えだ。冷静に考えれば分かる。しかしこうした微妙なニュアンスの違いで、浅い読みではどちらとも解釈できそうな問題が多い。これがまだ問われている内容が明確であれば良いが、推論問題やNOT問題になると相当な時間がかかってしまう。この辺りの対策は難しい。自分は消去法で明らかに内容から逸れた選択肢を除外し、ふたつに絞り込んだところで根拠を精読し直すようにしている。しかし捨てる勇気というのも時には必要であるように思える。

課題点はこの3つだ。名前の流し読み、関連情報の前後だけを見て答えを出そうとすること、そして問題の言い換え。これらの解決は今日明日でどうにかなるものではなく、おそらく本番でもうっかりしてしまうだろう。しかし自分はこれらのミスを和らげる手立てとして優れた読解方法を思いついた。それは段落ごとに内容を簡単に要約するということだ。

自分は今日、ひとつの段落にはひとつのトピックしか書かれていないことに気がついた。例えば企業の最優秀従業員を選出する際の社内文書では、第1段落に選考会を開くという旨、第2段落では選考の手続きとノミネートされた従業員チームのこれまでの功績がネットで見られるということ、第3段落では選考に対する社員の投票自体は自由であっても、選考会の出席が全従業員に義務づけられているということ、そして最終段階では感謝の言葉が書かれている。これらのトピックの域を出て言及されることはほぼない。あったとしてもそれは部分的なものであって、その段階で支配的なものはその段階で伝えたいトピックに限定されている。これは何を意味するか。まず設問の根拠となりそうな情報の周辺だけを見るということがなくなる。全体の文脈の中でのこのトピックという見方になり、文脈を意識しやすくなる。これらの確かな読解に裏付けられて、名前のミスや問題の言い換えに対処できるようになる。このトピックではこの名前が出てきたと情報が整理され、名前の類似性に惑わされることがなくなる。言い換えは直接的ではないが無駄な読み直しを軽減することに役立つ。精読の範囲が限定されることで効果的な読みが可能になる。

また段階ごとに要点を理解して読むことは、挿入問題を解く上で絶大な効果がある。挿入問題は設問中に本文の内容と関連した文章が提示されるが、この文章の位置を特定する上でひとつの段落にはひとつのトピックしかないということを知っていると知らないとでは明らかに異なる。知っていれば文章の内容に関連しない位置の選択肢は初めから除外でき、同段落の異なる位置というケースがあったとしても、そこまでは絞り込める。

段落を意識した読解というやり方に気がつくのが遅すぎたが、残り2日は段落を意識した読みを心がけたい。