人生

やっていきましょう

307日目

今日の報告。

朝は小食で昼はほとんど食べていなかった。空腹で頭が回らず一日中意識が朦朧としていた。食事は睡眠と同様必要不可欠だ。抜いた日にはまず1日の計画が成り立たない。

 

外の景色はいつもより映えていた。山々が鮮明に見え、ひとつひとつの草木の色合いの微妙な違いが互いを打ち消さずにかえって調和していた。こういう風景に気づくということも、感動するということもあまりなかったから、自分の中では小さな発見だった。そういえば自分は自分の改善ばかりに目が行って、こうした身近な風景に意識が向くことはなかった。今までが視野狭窄だったかもしれない。

 

COVID-19の影響で緊急事態宣言が発令された。不要な外出は避けるよう要請が出回ったが、自分は外に出る機会が元々少なかった。極端なことを言えば、コロナウィルスの騒動の以前と以後を比べても、自分の生活の日々はほとんど何も変わっていない。閉ざされた空間の中で漠然とした失意が永遠と続いている。だから少し奇妙な印象を受ける。

「自明性の喪失」という致命的な打撃を受けすべての「あたりまえ」を喪失したという絶望を、今度は世界が経験している。もっとも物理的に言えば世界はより深刻な状況だ。死者は大勢いる。そのことは真剣に受け止めるべきだ。だが本心を言えば、自分と同じような状況に世界がなっていることで少しばかりの慰みを覚えている。自分が壊れても社会は何事もなかったかのように機能し続けるというあの絶望を抱かなくて済むからだ。これは精神上の問題だ。露悪的な感情ではないが、かといって道徳的でもない。

自分は現状に対して観察的な眼差しで見ている。人は「当たり前」を失ったときどうするのだろうか。パニックを起こすだろうか。自暴自棄になるだろうか。現実離れした空想に逃げるだろうか。安易な冷笑に走るだろうか。それとも現実を受け止め全力で対処しようとするだろうか。答えはない。だが自分はその中で人々はどうしたかを知りたい。願わくば現状を打開するような強い選択を手本としたい。些細な期待にすぎないが。