人生

やっていきましょう

966日目

突然昔の知り合いから電話がかかって来た。マルチや宗教勧誘、金の貸し借りといった話ではなく単に現況を知りたがっていたようだ。未だ精神的に立ち直れていない状態を考えると、素直に喜べなかった。3年前に心が折れて以来一度も連絡を取らなかったが、向こうは向こうで元気そうだった。

ふと自分が現実に戻された気がした。自分は既に死んだものと思っていた。自分はこの世に存在せず、ただ意識だけが彷徨っていると思い込んでいた。ゲームやネットによって自分の視野を仮想の世界で埋め尽くした。現在だけがあると思っていた。

しかし電話によって、挫折する前の過去の自分が確かに存在したことを思い出した。自分にとっては思い出したくない過去だが、確かに自分はある段階まではどうにか生存していて、生きようと懸命に励んでいたのである。自分には確かに過去があった。電話がそのことを思い出させてくれた。

自分は今何をやっているのか。自分は長い間現実を見てこなかった。現実を見ると言っておきながら、実際は何も見ていなかった。すべてから逃げていた。しかしどこまで逃げても過去の自分からは逃げられない。痕跡は残る。

今日は急に現実が現実として呼び起こされた。自分はそのことを肯定的に捉えようと思う。