人生

やっていきましょう

968日目

生者は生きていることに自明性を感じているけれども、希死念慮や自殺志願者はその信念に自明性を感じていないところにズレがあるように思う。生きている人間は身体や感情が生きようとしているために生きようとしているが、自殺しようとしている人間は身体や感情に抗って死のうとしている。だから後者には、生きることの自明性があるということが外からはっきり見えており、またその種の自明性に対して寛容である印象があるが、前者は生きていることの自明性の内側にあり、その壁がまったく見えていないという傾向にあると思う。そのため生きていて良いと善意で手を差し伸べようとするが、後者にその言葉が届くことがない。ここに断絶がある。これは心が生きている人間の死者に対する優越であると思う。