人生

やっていきましょう

主体的な行動には意欲が必要だ。だが自分にはそれがない。だから自分は意欲を持たなければならないと考えている。意欲がないから、自分は一歩も前進することができないのだ。

しかし奇妙な話だ。どうして意欲がないのに意欲を持とうとしているのか。意欲がないなら持たなければいい。しかし持たなければならないと思い込んでいる。

より正確に描写してみる。自分が見える範囲の人間が、自らの意欲に従って自己実現に向けて走り出している。そうした姿を見ると自分もそうしなければならない気がして来る。何もできない自分に焦りを感じる。何もしないということが自分の存在の無価値を示しているようで辛くなる。

自分は他者の価値観に依存している。すべては無価値だと自嘲しながら、他者の価値観に振り回されている。周りと比較することで自分が不幸になっている。

自分がしなければならないことは自分が何を望み何をしようとしているのかを考えることだ。それを定める基準は自分の意欲であり、意欲にお伺いを立てるためには少しの意欲でも生かしてやることが重要だ。その意欲をすべて自分で否定し尽くしたからこそ、自分の意欲は死んでいるのではないか。