人生

やっていきましょう

創作が苦痛でしばらく離れていたが再開しようと思う。1.2週間前に分岐Bを作るという途方もない計画に乗り出したが、特に重視すべきこととして以下の2点を強調する。

第一に勢いを絶やさないこと。雑ながらスピード感のある面白さというものをメインテーマに自分は作品を作って来たが、とりわけ分岐Bではその練度が求められる。情報は極めて簡素に、量を抑え質を高める。推敲するときはそれが雑であるかどうかを見極める。

雑というのはただ手を抜くという意味ではない。雑な作風にしか描けないものがあり、そこに潜む笑いを引き出すという意味合いがある。しかしこの雑さ加減に対する真剣な態度が、作品をより深刻なものにするといったある種の誘惑を生み出す。だがそれは本意ではない。作るのはいつだって真剣だが、作者自身の態度をそのまま作品に投影してはならない。

第二に分岐Bのシステムを作り込みすぎないということ。自分が今考えているアクションゲームは、システムさえ完成させれば下手をすればそれだけで1つのゲームに匹敵する量を作り込めてしまう。

しかし可能であるということとそれを作品として完成させることは同一ではない。今回のアクションゲームのシステムは分岐Bという限定的な場面を演出するためのものにすぎない。したがってそこまで複雑なperkやスキル、テクニカルなボス戦やギミックを導入する必要はない。

ひとつの明確な基準として、分岐Aのストーリー/システムに相当するボリュームであることが求められる。今はまだ保留にしているが、分岐Aには今後実装予定のミニゲームやイベントが含まれる。これらを踏まえて考えると、分岐Bの量は考えられるすべての要素を最低限実装することでつり合いが取れるように思う。つまりマップ、モブ、スキル、イベント、ボス、アイテム、特殊なシステム、それらすべてを広く浅く実装すればいい。

勢いを絶やさず、作り込みすぎないということ。この2点が分岐Bの作品を方向付けるものになる。前者はストーリーのメインテーマだ。笑いは常に勢いが重要で、混迷したり停滞すると面白くなくなる。常にアクセル全開で車道を突っ切る勢いが望ましい(それは終わりも勢いよく終わらせるという意味でもある)。後者は作品のボリュームの問題で、常に手堅く要点を抑えた最低限の開発を心がける。これは前者に関わることでもある。こうした最低限のシステムはゲームの印象を薄くするようにも思われるが、目指すべきところは面白さに寄与する「雑さ」である。常にどうすれば自分の考えている面白さを引き出せるかということを考えるべきだろう。