人生

やっていきましょう

920日目

3章のストーリーの完成が近づいている。最後のオチをどうするかというのが数年来の最大の課題だった。このシーンに関するかつての制作物をいくつか見たがどれも酷い出来だった。

つくづく思うが、かつての自分は表現の稚拙さを自分の独自性に対する信仰心で覆い隠していた。自分で突飛だと思って書いたネタは誰でも思いつくような親父ギャグのそれであり、後々見直して薄寒い思いをする。自分がこの1年で改善したのは、こうした思いつきへの不可侵の信仰を抑え、自ら批判を加えることだった。

今回オチに用意したものは決して衒った内容ではなく、どちらかと言えば無難でつまらないオチだが、しかし手堅い仕上がりになったと思う。こうした手堅さを自分は今まで嫌悪していたが、冒険をして帰って来られなくなるよりは遥かに価値のあるものだと改めて実感した。